
- 名称
- ENGI!? Sake IPA |縁喜 x 志賀高原 志賀高原ビール(株式会社玉村本店)
- メーカー/販売元
- 志賀高原ビール(株式会社玉村本店)
- 産地
- 日本(長野県)
- スタイル
- インペリアル・IPA
- アルコール度数
- 2022BY:11.5%|2023BY:11%
- IBU
- 2022BY:67|2023BY:52
- 特徴
-
“ENGI!?” としたのは、「これって、もはや縁喜!?」っていうことで。
11.5%、IBUは 67とか?
何の説明もなく、これを飲まされたら、
「私は誰?ここはどこ?」
的になってしまうかもしれないくらい、未体験な味わいかも。
日本酒とビールがバッチリ融合しているともいえるのではと思ってます。
いつもなら、ついつい「白ワイン的」とか書きがちなのですが、今回は全然ワインじゃなくて日本酒的。
あえて他の飲み物に例えるなら、ボタニカル感満載のドライなジンとかを思い出すのですが、そのジンをこの度数に割ったら、たぶんこんな味はしないだろうな。
実は、KPN や THE FARMHOUSE の6周年 Week で、先行で飲んでもいただいたのですが、人によって、この “ENGI”?” が、日本酒とビールのどちらに近いのか、かなり意見がわかれました
まず、繰り返しますが、去年までの “NIGORI” とは、全くの別物です。
もろみ由来の澱は、多少ボトルの底にあるのですが、その量は、”NIGORI” とくらべて、圧倒的に少ないです。
澱を混ぜないと写真のようにかなりクリアなブロンド。
澱をまぜると、うっすら霞むくらいですので、どちらがお好みかもお試しいただき、ご意見をお聞かせいただきたいところ。
香りは、ホップ由来の柑橘の感じに、ほのかな吟醸香。
酒由来の甘やかな味わいに、和な青い柑橘や、白ブドウ、パイナップルのような含み香。
ホップ由来の苦味はそれほど感じませんが、甘やかさをキリッと締めています。
飲み口はドライな印象で、信じてもらえないかもしれないと思いますが、アルコール度数を感じません。
11.5%というのは、ビールとしてはだいぶ高アルコールではあるのですが、日本酒としてはかなり低アルコールの部類。
いわゆる強いビールのような度数な印象はなく、低アルコールの日本酒のような物足りなさがないのです。
引用:ENGI!? Sake IPA 2022BY(金紋錦純米)330ml [商品番号 :220] – 玉村本店
ベースのビールは、今回も同じく其の十が基本。
Miyama Blonde 同様、自家栽培の酒米をつかった、大人気のIPAなのですが、今回はこのためにホップの配合を最初から見直した専用仕様。
今回そこに加えたのは、美山錦 純米吟醸 の、発酵最終段階のもろみ。
“NIGORI” 時代のフルーティーさと、”ENGI!?” の日本酒とビールの両方の発酵を経た面白さの両立を目指しました。
正直、結果がどちらにでるかに100%の確信はなかったのですが、やはり今年も “ENGI!?” という名前の方が相応しいのが出来ました。
同じ “ENGI!?” でも、去年とベースの日本酒が全く違うこともあり、日本酒の世界で2023年の酒造年度にできた酒を意味する、”2023BY” と加えています。
詳しい説明は、昨年のこの記事をお読みいただきたいのですが、今年も、ビールにもろみを加えてから60日以上にもわたってさらに発酵が続きました。
やっぱり、もろみの中の酵素と、酒とビールの酵母による並行複発酵が進んだと持っています。
結果として、 11.0%、IBUは 52(くらい)。
色は、黄緑っていっていいくらい明るくクリア。
ただ、去年の “ENGI!?” とは、共通点は多いですが、同時に全然違う印象でもあります。
去年が精米歩合65%の金紋錦の純米だったのに対して、今回のもろみは精米歩合55%の美山錦の純米吟醸。
酵母も違います。
そのベースの日本酒の違いが、ここまで影響したのには、ぼくらも驚いています。
パイナップルを思わせるような華やかな香り。
もちろん、ホップの影響もありますが、吟醸香の貢献が大。
去年の「酒らしさ」が全面に出た印象にくらべると、かなりフルーティな仕上がりです。
飲み口はクリアで、とにかくドライ。
- 感想
-
ちょうせいやさんで2022BYも残っていたので2023BYと一緒に購入して飲み比べてみることにしました。
2022BYは金紋錦純米、2023BYは美山錦純米吟醸とベースの日本酒そのものが違うようです。
2022BY(ENGI!? Sake IPA 自家栽培米 金紋錦 純米)のレビューはこちら
注いだグラスぱっと見ほぼ、一緒に見えましたが上からのぞくと
2022BYの方が(1年熟成されたため(澱が増えた)かもしれませんが)すこし濁ってみえます。(さらに、2杯目を注ぐと2022BY結構にごりました。)
2022BY 瓶内熟成がすすんでトロリとした飲み口、まろやかになりビールっぽさがさらに弱まり(ビールっぽいフレーバももちろん有りますが)もともto2022BYはもともと日本酒感が強かったのですが一層日本酒っぽさが強くなってる気がします。2023BYにくらべ、よりじんわりと切れ上がっていく感じ
温度があがるほど日本酒感が強くなる気がします。
2023BY 飲み口ジューシー(ビール)から一気に(日本酒)ドライへ、ある意味、辛口な日本酒の切れ上がるような締めくくりです。
温度があがると程分かりやすい気がします(ビールのジューシさも増しつつ余韻の切れ上がりもきっちり)。
熟成の違いというよりかは、レシピ(ベースに使用する日本酒)の違いですが同じ銘柄でかなり違う出来で飲み比べ美味しく楽しめると思います。