ちょうせいやさん(ちょうせいやさんの記事はこちら)でエイジング(熟成)されたディアブロがうってましたので今年の2021年と比較する為に2016年,2017年も購入して飲み比べてみました。
- 名称
- 麦のワイン[エル・ディアブロ](el Diablo)
- メーカー/販売元
- サンクトガーレン(Sankt Gallen Brewery)
- 産地
- 日本(神奈川)
- スタイル
- バレーワイン
- アルコール度数
- 10%
- IBU
- 91(2021年は86)
- EBC(SRM)
- 26(13.0)
- レイトビア
- 95Sankt Gallen El Diablo – RateBeer
- 特徴
-
麦のワインは19世紀のイギリスを発祥とするれっきとしたビールの1種です。
寒冷でブドウ栽培が出来なかったイギリスがフランスワインの人気に嫉妬して造ったと言われています。
“ワイン”と名に付くようにビールでありながらワイン並みのアルコール度数を持ち、ワインのように年単位での長期熟成が可能です。
原材料は通常ビールと同じ麦芽、ホップ、水、ビール酵母のみ。それを膨大な量使用し、極限までアルコールを高めています。
麦芽は通常の2.5倍以上使用。さらに麦汁の濃度の高い部分だけを使っているため、ビールとは思えないほど非常に濃厚です。
通常サンクトガーレンの醸造システムでは1回の仕込みで約2000Lのビールが造れるところ、麦のワインは半分の1000Lしか造れません。
完成までにかかるコストが並大抵ではないことから、日本で造っているメーカーは殆どありません。
とろり官能的のど越し。ブランデーのように味わうビール。 - 感想
-
基本的には、熟成が進んでいるほど(古いほど)泡立ちが良いです。
ちょうせいやさんで、 開栓時吹きこぼれるかもしれないので気を付けてくださいと言われたので 開栓するときも念のため栓抜きで少しずつあけました(しゅっっといったら止める)。
2021年:ほのかな甘みとホップフレーバー(ジャスミンティーにも通じる)からがっつりとした苦味(フレーバーがフレッシュでガツンとした苦味(フルボディのIPAっぽい)、少し堅いきも)
グラスが違う事も要因かもしれませんが色は一番濃いです。
使用ホップ:カスケード/センテニアル/シムコー/チヌーク
2017年:酸味感じるアロマ
酸味が強めな感じですがまろやになっています。じんわりと甘みその後苦味がゆっくりやってきます。(ちょっとサワー系になってます)
色が少し濁っています。
使用ホップ:ナゲット/カスケード/チヌーク
2016年:2017年とちがい2021年のアロマにちかく少し氷砂糖のような甘いアロマ
マイルドな甘み感じて、じんわりとした苦味(2016年も2017年も苦味はきっちりありますが全体がまろやかになっている為じんわりと溶け込んだ苦味にかんじます)
使用ホップ:ナゲット/カスケード/チヌーク
※賞味期限は2021・11・16日で飲んだのは2021/11/27で実際は10日程賞味期限きれてます。(良い感じに熟成してむっちゃうまいですけどね)
2021年は86と2017年や2016年のエル・ディアブロより5少なくなっています。
2021年は2016年2017年とIBUも違い使用ホップも変わっている為、少しレシピを変えたようです。
年違いをブレンドするのも面白いです。
2016年と2017年のエル・ディアブロが全くちがった感じになっているのはボトルコンディションの違いもありそうです。(2016年は一月前に購入後冷蔵庫で保管してましたが、2017年は購入後、1日しか置いてなかったので澱が沈み切ってなかった可能性考えられます。)
(サンクトガーレン公式サイトでは麦のワインはアルコール度数が通常の2倍もある特殊なビールなので、ワインのように5年間熟成させることが出来ます。
と記載されているので、今回の2016年は人によっては劣化に近いかもしれませんが、サワービールっぽくできており個人的には美味しいです。 )
うまく熟成できるとドライフルーツのような複雑味を帯びた甘味が出てきます。
ただ熟成と劣化は紙一重。劣化したビールは苦味や甘味のバランスが崩れ酸味も出てきます。
エイジングでまったく違った方向に進んでいてこれまた、面白いです。
エイジングできるビールは、同年の物を飲み比べてもおもしろそうですが、組み合わせが多すぎて悩ましいですね。